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- 年に最低必ず一回は行われる健康診断で・・・
もし、皆様が会社などで働いていれば、年一回は健康診断(健診)を受診されていると思います。皆様はその健康診断がどの健診機関でも多少の差はあるもののサービスや検査結果に違いはないと思ってはいないでしょうか。病院など健診スタッフが固定されている医療機関の施設へ出向いて受診している場合はそうかもしれはせんが、 巡回健診で健康診断を行っている場合は健診機関によって差が大きく出るのが事実です。巡回健診においては、大きな病院が自前の検診車で行う場合やレンタル車で行う場合、はたまた実際には医療施設を持たずに巡回健診のみを行っている場合、更には医療行為を行う部署を全く持たない事務員のみの機関など様々です。 ところで巡回健診の良し悪しを判別する時、健診機関の母体だけで判断することは出来ません。なぜならば、サービスの対象者(受診者)が病人ではなく健常者であるために、サービスがベルトコンベア式に単調であったり、お金が儲かればいいと考える機関が存在するためです。そしてそのような健診機関は皆様が考えている以上に数多く存在します。 それでは巡回健診による健康診断では、どの様な違いからその内容に差が出てくるのかをみてみましょう。
- 健診スタッフ(医師、看護師、診療放射線技師など)による違い
この健診スタッフの技術、知識や経験の有無によって健診は大きく変わります。 このスタッフにより本来見つかるべき病気が見つからない場合も出てきます。またサービスという観点から見れば、健診スタッフの応対いかんで受診者が心地よく健診を受けられるかが決まるともいえます。 健診機関によってスタッフの質に大きな違いがある理由の一つに、巡回健診には繁忙期と閑散期があることがあげられます(4〜7月と9〜10月が繁忙期)。他の業界にも繁忙期と閑散期はありますが、その差が他の業界より大きいため、繁忙期にあわせて多くの正職員を雇うことが出来ません。そのため繁忙期にパートによる人員補充で業務をこなすことになります(はじめから全てパートで行う健診機関もあります)。そしてパートの人数が多くなるほど健診の良し悪しは派遣元のスタッフの優劣に左右されます。またパートの確保の仕方が様々で、確保の仕方によってもスタッフの質が変わってきます。
- パートスタッフの確保の仕方
- 技術、知識や経験が確かなひとを健診機関が直接連絡して確保する。
- 大学病院などと契約し医師を派遣してもらう。
- 民間派遣会社に派遣する人を指定して依頼する。
- 保健師や看護師に「手配師」と呼ばれる者がいてスタッフの招集を一括依頼する。
- 民間派遣会社にただ依頼する。
健診機関のスタッフの良し悪しを見分けるのは非常に難しいですが、ひとつの見分け方として、毎年気心が知れた同じスタッフが健診を行っていれば大丈夫でしょうし、毎年全然違うスタッフが来るようであれば注意が必要です。
また、上記の理由より健診機関の繁忙期に健診日程の変更をすることは、スタッフの確保が難しくなるため粗悪な健診になりかねませんのでお勧めできません。
- 読影する医師の違い
医師がX線画像や心電図を見て分析することを読影といいます。医師が読影をしなければ結果を出すことはできません。つまり看護師、診療放射線技師は心電図やX線検査はできても異常があるなどの判断をくだすことは出来ないのです。 また読影は医師ならばだれでも全ての分野が出来るわけではなく、それぞれの医師には得意な分野とそうでない分野があります。しかし読影はコストが高いため必ずしもその分野を得意としている医師が読影しているとは限りません。X線写真の読影を専門にしている医師もいますが、病院(20人以上入院することが可能な医療機関)でも常勤で対応しているところは多くありません。どんな医師でも発見できる異常もありますが、専門医でないと発見できない異常があるからこそ読影は健診において重要な役割を果たします。 しかし残念なことに受診者からどの健診機関が良い読影をしているかを判断することは容易なことではありません。
また専門性以外にも医師の高齢による目の衰えからくる「判断力の低下」の問題もあることから「読影医師の名前や経歴、加えて年齢」また「チェックの意味で同じフィルムを何人で読影しているか」「健診機関の読影に対する姿勢」などを健診機関に確認し判断材料とすることをおすすめします。
- 血液検査の違い
採血した血液は持ち帰り検査するわけですが、これを外部の検査会社に依託している場合があります。大きな健診機関(病院)で分析器を自前で持っているところもあるでしょうが、全ての検査を自前で行っている健診機関は殆どないでしょう。 また外注先には精度管理を行っていないところもあり、検査結果がいい加減なところもあります。しかし読影医師の問題と同様、外部の人間からはわかりにくい状況です。 いずれにしても外注先の有無や、外注先が存在する場合その検査会社の名前を健診機関に確認しておくことをおすすめします。
- チェック体制とミスが発生した際の対処の違い
健診機関のスタッフも人間ですのでミスをすることもあります。身長・体重などをコンピュータに入力する作業で、1回の見直しよりも3人で1回ずつ見直すほうがミスは少なくなるでしょうし、読影でも1人だけで行うより、2人で行う方が見落としはなくなります。
また、ミスが発生した際の対処の方法も健診機関によって違います。例えば、何年もその健診機関で健診を受けている人の身長が、前年より10cm大きく結果として記録された時、もう一度その事業所に赴き身長を測りなおす医療機関もあれば、昨年の身長をそのまま入力する健診機関もあるでしょう。 また、胸部X線撮影の際、受診者が来ていたTシャツに小さなマークが付いていたのに気が付かずに撮影をし、その部分の画像がよく映っていなかった場合(ブラジャーのホックでも写らなくなります)、その映っていない部分に異常がある可能性を考え読影医が再撮影を指示する健診機関があれば、画像が映らなかった事実も公表せず、異常無しと判定する健診機関もあるでしょう。
- 結果表・フォロー・健診後の提出書類の違い
健診結果表は健診機関によって様々で、数字などが並んでいるだけの場合や、全体の結果を踏まえた医師の説明が記載してある場合、コンピュータで判定している場合などの違いがありますが、受診者にとっては細かく分析され解り易い表現の結果表が好ましいのは当然のことでしょう。健診機関によってはこの結果表の作成を外部に委託しているところもあります。 また健診後、健診機関によっては保健師を事業所に派遣し、個別に生活指導や二次検査(精密検査)、フォローアップ検診の受診の勧めを行うところもあります。 健診後に事業所に提出する書類も健診機関によって様々です。
- その他の違い
繁忙期には検診車もレンタルする場合があります(健診機関によっては検診車を一台も持たずに全てレンタルで行っている機関もあります)。検診車をレンタルする場合、下記のように様々な委託方法があり、それによっても健診内容が大きく違ってきます。 レンタル検診車の委託方法
- 検診車のみを借り、撮影・現像・読影は健診機関がおこなう。
- 検診車、放射線技師の派遣を要請し、撮影まで行ってもらい現像・読影は健診機関が行う。
- 検診車、放射線技師を派遣の他、撮影、現像、読影まで全てを業者に委託する。
- いずれにしても確認が必要
良い健診機関とそうでない機関、あるいは健診機関による特色の違いは上記以外にもたくさんありますが、いずれにしてもサービスを受ける側の受診者と事業所の方々には現在の健診機関と密な話し合いや確認を繰り返したり、必要な場合には参考意見として他の機関への問い合わせも含め、よりいっそう充実した質の高い健康診断の受診を目指すことをおすすめします。
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まめ知識その7 【巡回健診】
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